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『鋼』でヒュハボ:ハロウィン特別企画 [二次創作SS]

はい、イベントの季節がやってまいりました!
去年に引き続き、ハロウィンSS企画です。
去年は、Trick on the sweet kiss をお送りしました。
そして、今回はそのネタを少々引き摺った作品となります。因みに新作ではないのと、一応シリアス(?)なのでかな~り暗いです。
しかも短い...>汗。SSと云うよりは、SSSですね。
それでも良い、と仰るご奇特な方は、いつものように『続きを読む』からどうぞ。



それは、死者が迷わぬようにと、生者が残した道標

 Memory of Halloween


 シャリ シャク ジュクリ ... シャク ゴリ ジュク ...

 (オレ・・・一体、何してるんだろう?)

 その日の夕方、ハボックは中央で借りることになったアパートの一室で『それ』と格闘していた。

 そう、ロイ・マスタング大佐に従って中央に遣って来たハボックは、大佐の副官であるホークアイ中尉とは違い、最低限の身の回りの荷解きを終えると・・・暇になったのだ。
 そこで休日を有効に使うべく、ハボックがその日の午後にブラリと立ち寄った市場で『それ』は売られていた。

 『それ』とは、色鮮やかな巨大なかぼちゃのことだった。

 そのかぼちゃを目にした瞬間ハボックは、去年の10月のとある日に、フュリー曹長が泣きながらその腕の中に抱えてきた『それ』のことを思い出し...懐かしそうに目を細めた。
 そしてその思い出と同時に、ハボックは自分が思いついた『悪戯』と、協力を求めたファルマンから聞かされた『ハロウィン』のもつ本来の意味を思い出すことになった。

 ――― ああ、少尉。でも一つだけ、訂正しておきましょう。本来『ハロウィン』で『 Jack-o-lantern (お化けかぼちゃ)』を玄関に置くのは、決して子供たちが道に迷わない様にするため・・・ではないのですよ。その灯は、戻って来るであろう死者の魂が迷わないようにするための目印であり、同時に間違って悪霊が寄って来ないようにするための『魔よけ』でもあるそうです。

 と・・・そう言ってファルマンは、今にして思えばしたり顔で笑いながら            ヒューズ中佐はソレを一体どんな用途で使うつもりなのでしょうかね?            と・・・ハボックに鎌をかけたものだ。

 そうして、ひとつのことを思い出すと、記憶とは厄介なもので、次々と忘れていた・・・否、忘れようとしていた『言葉』すら思いださせるものだ。
 だからハボックは思い出してしまった。
 『ハロウィン』云うものは本来、秋の収穫を祝ったり、子供に遊び場を提供するための行事、と云うだけでなく同時に『死者が還って来る日』でもあると教えてくれた、今は亡き中佐がハボックに告げた、その言葉を・・・

 ――― 今の所エリシアのところに、還って来るような死者はまだ居ないし。

 でもお前には、還って来て欲しい大切な人達がいるだろう?と・・・そう言って、中佐はオレが亡くしてしまった温もりをくれたのだ。
 でも、今年は・・・

 そんな風に思い出に浸っていたハボックは、その時になってフト我に返り・・・いつの間にかその巨大なかぼちゃを手にしていた自分に気付いたのだった。
 そして・・・冒頭の謎の音と、ハボックが洩らした自問への答えにと返る。

 そう・・・そんな風に自問しながらハボックは再び、その巨大かぼちゃを使って『Jack-o-lantern 』を作っていた。
 同時に、その刳り貫いた中身を鍋に入れると、お菓子のネタにすべくそれに甘味を加えながらも、焦げ付かせないようグツグツと煮込んでいた。それが、ハボックにとっては唯の自己満足であったとしても、誰もその行為自体を咎めはしないだろう。

 やがて『Jack-o-lantern 』の形が整うと、ハボックは東方の自宅から捨てられずに持って来た、小さなオレンジ色の塊が載った窓辺へと視線を転じた。
 腐ってしまわない様にと特別な処置を施した『ソレ』は、今でも変わらず見慣れたニヤニヤ笑いを浮かべながらハボックのその行為を見下ろしているようだった。


 その夜ハボックは、柔らかな灯りのともった窓を見上げると、フルフルと微かに頭を振りながら手にした『Jack-o-lantern 』と赤いリボンを結んだお菓子の袋とを、そっとその家の玄関口へと置くなり、何も言わずにその場をたち去るのだった。


 ――― ああ、神様。お願いです。どうか『彼の人』が、

                     迷うことなく愛する人達の下へ無事に辿り着けますように・・・


                                        FIN. 2005/10/31 脱稿



『あとがき』と云う名の言い訳

 如何だったでしょうか?ちょこっとシリアスに纏めてみました(笑)。
 そして物語はうん年後に例の( 知っている人は知っている )『ハロウィン★パニック』へとつづくのであったv( 因みにソレは、ロイエリ+ハボ・・・だったりする>爆。)
 どうも最近、ネタの神様は品切れのご様子...いつになったら降って来てくれるのかなぁ?

     http://webclap.simplecgi.com/clap.php?id=isisu 

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     12月24日、お礼SSS3件を更新しました!


2007-10-01 00:00  nice!(0)  コメント(0) 
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