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『鋼』でヒュハボ Cry for the moon,but...? [二次創作SS]

さて、と...
今回はちょっぴり、いつもとは趣を変えた「ヒュハボ」をお届けします(笑)。
例の如く、某サイトのキリ番を踏んで頂いたイラストも一緒にお披露目でございます♪
興味のある方は、続きを読む、からどうぞ。


『月の光には、魔法が掛かっている』

いつだったか、そんな話を聞いた事がある。




Cry for the moon , but...?




 ヒューズは通り雨に濡れた髪を乾いたタオルで乾かしながら、ぼんやりとその目線を窓辺へと彷徨わせる。

 しかし今夜は、生憎の雨模様だ・・・雨はもう止んだとは云え、月は雲に隠れて姿を見せない。
 そんな中『彼』が缶ビールを片手に窓辺へと歩み寄る。

 そして、窓枠に缶ビールを置くと、ポケットから吸い慣れた煙草と古い鈍色のジッポを取り出した。

 カチリ...ジジジジッ...

 ジッポの火が、煙草の先端を焦がす音が聞こえる。

 そして・・・

 『彼』はゆっくり一服すると、紫煙を吐き出した。

 ゆらり、と立ち昇った紫煙が窓辺でゆらゆらと細くたなびいて、やがて消えていく。

 それから『彼』は、窓枠に置いた缶ビールから中味を一口啜ると、窓の外へと目を遣った。
 ああ、まるで『彼』の周りの空間だけは、時間が緩やかに流れているかの様な、その静かな佇まい。

 その時、奇跡のような瞬間が訪れた ―――― そう、雲の切れ目から月が顔を出しのだ。

 窓辺から月の光が差し込み・・・『彼』-ハボック- を照らし出す。

 清浄な光に包まれたその姿を、ヒューズは目を細めて見遣り・・・

 ―――― 綺麗だ。

 ・・・素直にそう思った。

 そして・・・窓辺から差し込む柔らかな月の光・・・その清浄な光に包まれたハボックから、ヒューズは目を離す事が出来なくなる。

 やがてそんなヒューズの視線に気付いたのか、ハボックが振り向いて、ヒューズに対しはにかんだ様な笑みを向けた。

 ―――― Cry for the moon ...

 次の瞬間、そんな一節がヒューズの脳裏に前触れもなく浮かんだ。

 ―――― そう、あれは確か『手に入らないモノを欲しがる』・・・そんな様な意味だったか・・・?

 ヒューズの口許が我知らず、苦笑を刻む。

 ―――― 手に入らないモノを欲しがる、か・・・そうだな・・・

 確かに、いま自分が『彼』に対して望んでしまった想い・・・

 それは自分の様な男が『彼』に対して、決して望んではいけない感情だった。

 ―――― まったく、俺とした事が・・・綺麗だ。と、そう思った後で『欲しい』・・・なんて想うとはな・・・

 そう、こんな風に『彼』を想うのは、反則だ。


     誰よりも『 愛しい 』妻と娘、

     『 野望 』と云う名の理想を追う親友、

     そして自分の進むべき道を指し示してくれた『 護るべき存在 』


 自分が存在する意味を、その中に既に見出してしまった自分が、これ以上『彼』を望むのは欲張りを通り越して反則だろう・・・

 だから、切り捨てようと思った。

 それなのに ――――


   
   [ ―――― はじめてじゃなかったからっスよ。]

    『あの日』・・・酒に酔ったハボックが、至極真面目な顔で、そんな事を言った。

   [ 中佐は、『あの時』オレに向って『 絶対俺が、護ってやる。』・・・そう言ってくれましたよね?]

   そう言って、自分の進むべき道を指し示してくれた『 護るべき存在 』は、これ以上はない

     ―――― と云った風情の儚くも透明で綺麗な微笑みをその顔に浮かべていた。

 

 ―――― ああ、まったく・・・これこそ、反則と云うものだ・・・そうだろう?


                                       END. 

                                 2004.5.18. 脱走もとい脱稿  2004.7.10. 邂逅もとい改稿


『あとがき』と云う名の言い訳

 はい、ヒューズさんの独白終了~!!
 これは、吉岡 宴さまのサイトでキリ番6666を踏んだ際に華月が頂いたイラストを基に、恐れ多くも書き上げたSSSです。
 テーマはずばり『ハボに見惚れるヒューズさん』でしたv
 当初は、回想まで入れない予定でしたのに・・・やはりオチがないと、落ち着かない華月がいらん所まで話を引っ張ってしまいました。
 さて、その問題の回想ですが、これは『 meet again ~約束された再会~(仮題)』と云う華月が書く作品の中で多用される 『あの時』について詳しく書いたSSからの抜粋になる予定です(>え?)。
 但し、このSSをサイトアップするにあたって、後半をかなりカットさせて頂きました(汗)。
 はい・・・だって肝心のそのSSは、実はまだ影も形もございません。
 いや、影はあるか『華月の覚え書』に・・・(汗)

 ―――― ああ、まったく・・・これこそ反則と云うものだ・・・そうだろう?

 はい、そうですね・・・って、ごめんなさい~~!!!(逃)    


       http://webclap.simplecgi.com/clap.php?id=isisu 

 *感想などありましたら、ポチリと上記をクリックして下さい。おまけのsssが表示されます。 


2007-05-15 15:15  nice!(0)  コメント(0) 

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