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『鋼』でヒュハボ Notice ~溢れる想いを言葉にしないで...~ [二次創作SS]

年末企画、と云う訳ではありませんが、ほぼ同時期に二次創作カテゴリーで2件更新です。
こちらの作品は、某サイトで行われた言いだしっぺは華月、と云う『ヒューハボ祭り』の『科白』課題「愛が足りない」をテーマに入れることを条件で書き上げております。
因みに、以前アップした『Always ~例えばこんな日常も~』は、ここから派生したモノです。
まぁ、例のごとく興味のある方は、『続きを読む』からどうぞ♪


 愛している・・・そう言うのは、簡単だ。

   でも、言えない。
   いや、違うな・・・言わない、だ。
   得てして言わない方が伝わる想い、というのが時にはあるからな・・・そう思わないか?

   ――― 愛が足りない。

 もしそう言うのなら、足りなかった分はきっちりと利子をつけて返してやる。

   だから、そういう愛情表現があってもいいか・・・
   そして、なによりも言われたらきっとお前は真っ赤になって困るだろう?
   それはそれで、こっちにしてみれば楽しい・・・とは、思うがな。

Notice  ~溢れる想いを言葉にしないで...~


――― それは、すっかり春めいた様相を呈する、東方司令部での穏やかな日常のひとコマ ――― 

 ハボックが休憩から戻って、仕事の山を崩しに懸かっていると、バン!と大きな音を立て司令室の扉が開き、東方司令部司令ロイ・マスタング大佐が不機嫌そうに顔を顰めて入室して来た。
 そのあとからは、大佐の親友で中央の軍法会議所佐官でもあるマース・ヒューズ中佐が、苦笑いを浮かべながらついてくる。
 「まあ、そう怒るなって?事故なんだし。」
 そう言って宥めるようにヒューズが、親友の肩を叩く。
 「五月蠅い!寝惚けて人のことを危うく殺しかけた奴に言われたくないぞ!?」
 鼻息も荒く、大佐が肩を叩くヒューズの手を振り払ってつづける。
 「全く、咄嗟に私が避けたから好いものの、そうでなかったらどうなっていたことか!」
 ――― よく見れば、ご立腹な大佐の右頬には大きな絆創膏・・・
 「いや~、悪かった!最近寝不足なもんでな~、つい手元が狂っちまった!」
 ヒューズのまったくと言っても良いほど、誠意のこもらない謝罪の言葉に、ロイ・マスタングは天井を仰ぎ見ると嘆息する。
 そして、もし手元が狂っていなかったら?・・・そう思ってゾッとした様に青褪めて身震いした。
 ――― 親友のナイフ投げの腕前を思えば、それは当然の反応ではあったが・・・

 早い話、要はうたた寝していたヒューズの寝込みを襲う形になった大佐が、中佐のナイフの洗礼を受けた・・・と云うことらしい。
 「人聞きの悪いことを言うな!」ロイが、さも厭そうな顔で吐き捨てるように言い切る。「私はただ、
休憩でもしようと仮眠室へ行ったら先客がいたから、ハボックの奴が休んでいるのかと・・・」
 「・・・成る程。道理で不穏な空気がしたと思ったぞ。」
 十分怪しい行動をとっていたであろう大佐に、ヒューズをはじめとした周囲の痛いまでの視線が突き刺さる。
 「な・・・何を言う!」その周囲の反応に、焦ったようにロイが自分の正当性を主張する。「第一、お前は昔から眠りが浅いとか言っては、余程のことがないと熟睡していた試しがないだろうが!?」
 そして、ロイは次々とヒューズの警戒心の強さを弾劾すべく言葉を継いでいく。
 そんなロイの言葉を聞くハボックの表情に、やがて戸惑いの色が浮かんだ。

 「貴様はどんなに疲れていても、人前で寝るようなことはしないだろうが!」
 
  ――― いや・・・実によく自分の前では昼寝をしていた気がする。

 「目覚まし時計が不要なぐらい、寝起きはいいくせに!」
 
  ――― そうだったろうか?自分は今までもよく、中央行きの始発列車に中佐が乗り遅れない
        ようにと、毎回のように部屋まで叩き起こしに行っているが・・・

 「その上、いまさっきも、私が細心の注意を払ってドアを開けたと云うのに、ちょっとした物音で直ぐ目を醒ましただろうが!」

  ――― !?

 いまの発言は、別の意味でもなにやら拙いと思うが・・・(汗)> 部下一同。

 「・・・大佐・・・」
 ジャキーン
 ホークアイがおもむろに銃の安全装置をはずす音が、部屋の中に不吉なまでに大きく響く。
 その音に、ロイの背中が目に見えて固まった。
 「・・・ち・・中尉?」
 「そろそろお仕事の時間ではありませんか?」
 そう言ってにっこりと微笑むホークアイの背後には、ドロドロと暗雲がたちこめている。
 
 ――― あ~あ、また始まるぞ。
 
 障らぬ中尉に祟りなし・・・といった様子でファルマン、フュリー、ブレダの3人は各々が自分の仕事に目を落とす。
 そんな中で、戸惑った様にヒューズを見遣っていたハボックとヒューズの視線が絡み・・・
 
 ――― だからお前は特別だぞ?

 そう云った風情で、ヒューズがハボックに向って片目を瞑ってみせる。
 その瞬間、ドキン!と心臓が跳ねる様な錯覚がハボックを襲い、途端に赤くなったであろう頬を意識して慌てて俯く。

 (お~お、赤くなって。可愛いもんだ。) 

 ヒューズは、そんなハボックの反応に笑みを零してから、ふと自分の反応に違和感を覚える。

 (・・・可愛い・・・?)

 それは、年下とは云え、自分よりも上背のある大の大人で、自分と同じ男に対する形容としてはかなり不適切ではないか・・・?

 ――― ・・・・・おや、おや、コレは困ったことになったかな?
 
 思わずため息をつき、ヒューズがやれやれと肩を竦める。

 (こいつぁ~拙いな。俺とした事が、まさかここまで深みに嵌まるなんて・・・な。)

 ――― それって、愛が足りないんじゃないっスか?
 
 何時だか、自分を背負うようにして部屋に運びながら、そう言ったハボックの言葉を思い出す。
 そこに、自分の軍服の裾を握り締め、なかなか離してくれなかった幼い少年の面影が重なる。

 (油断した。あの時から、もう捉まっていたのかもしれないな。)

 ヒューズは自分の迂闊さに苦笑すると、机に積まれた仕事に必死になって集中しようとしているらしいハボックの、金色の頭に手を遣りポンポンと軽く叩く。
 手の中のそれは、きっと昔から変わらなかったのだろう。
 しかし、驚いたように自分を見上げてくる蒼瞳には『あの時』にみた怯えた様な色はなかった。
 それでも・・・

 「愛が足りない、ってか?」ヒューズは、ハボックの方に屈みこむようにして真剣な表情で囁く。
 「覚悟しろ、ハボック。今まで足りなかった分、これからきっちり利子つけて返してやるからよ!」
 耳元で囁かれたヒューズの言葉に、ハボックの思考が暫くフリーズする。 

 (・・・・・・えっ~と・・・いまなんて・・・言われたっけ、オレ?・・・・・・っつ///!?)
 
 やがて、自分が言われた内容に、ハボックの思考が漸くついてくる。そして・・・

 「中佐~~!?そうやってまた、オレをからかわないでくださいよ~~!!」

 途端に、ハボックが真っ赤になって絶叫し・・・その叫びを背に、ヒューズがわははははと笑いながら部屋をあとにするのを、大佐を除いた面々がやれやれこっちもか、と云った風情で見送る。
 
 ――― ヒューズがハボックにちょっかいを出しては、真に受けたハボックが素直に反応を返す。

 いつの間にか、ヒューズとハボックのそんな他愛もないやり取りさえもが、微笑ましく穏やかな日常の楽しみの一部と化しつつある東方司令部司令室であった。

 「おい、こら!私はちっとも楽しくないぞ!?」

 ・・・・・ただし、約一名の反応は除く。

                       END.2004.4.15 脱稿 2004.4.16 改稿


                     『あとがき』と云う名の言い訳

はて?私は一体何が書きたかったのか?
コレでは、大佐が中佐にまったく信用されていないような気がする・・・
おやぁ~?
まぁ、日頃の行い、って云うモノは大事だよね?___と云うお話でした♪

  http://webclap.simplecgi.com/clap.php?id=isisu


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2007-12-01 12:34  nice!(0)  コメント(0) 
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